マッドマックス怒りのデス・ロード(テレビ放映版)を観て
シャワーを浴びながらこないだのマッドマックス怒りのデス・ロードのことを考えていたらいてもたってもいられなくなったので、うまく書けるか分からないけど書きます。
マッドマックス怒りのデス・ロード。大好きな映画。初めてDVDで観たとき、こんなに面白い映画があるのか!と感激し。
その後映画館で特別上映したとき一人で観に行って、さらに良い!となって、アカデミー賞受賞したときも「うむ、そうだろうそうだろう」みたいになってた。(誰)
そんなマッドマックスが、テレビで!
ということで、予告されていたときからスケジュールに入れて楽しみにしていたのでした。
やっぱり良い…と思いながらも、3度目だから?感激が薄いかも…と思っていたんだけど、所々シーンのカットがあることに気づく。
冒頭、「テレビ放映用に再編したものです」という注意書きは何となく目に入っていたのだけど、そういうことか!と。
R15だったんですね、これ…
有名シーンが全カットというわけではないんだけど、誰かが死ぬなどのグロめ?のシーンがカットされることで、「え、今なにが起こったの?」という「?」の時間が増えて、「なんだか説明不足な映画だな」という意識が蓄積されてしまい、没頭感や納得感が薄い映画の仕上がりになってしまってたのがとっても残念。。
違うんだ、本当はもっと没入感ハンパない映画なんだ、そこがいいんだよ…!と全市に向かって叫びたい(全国とかじゃない。控えめ。全国にファンいるだろうから…)
たとえば、お腹の大きいスプレンディドが死んじゃうとこ。ほんとは、彼女が落ちたあとイモータン・ジョーの車に拾われて、腹の子はどうなんだ、とお腹の中を色々するシーン(血。)があったと思うんだけど、そこがカットされてました。
あのシーンで、あんなに綺麗な女性が肉塊に…というこの世界の無情さとともに、ジョーが女性をモノとして扱っていて大事なのは自分の子であり世継ぎとして期待してたお腹の子だけであることが分かりやすく表現されるのだし、それが死んでしまって、女を逃がしたフュリオサへの怒りが新たになる…というシーンでもある(と思う)。
あと、何気に母乳搾乳されてる女の人たちのシーンもカットされてたね…笑
車のタンクに母乳が詰まってるシーンで、突然母乳が出てきて初めて観た人まじで謎だっただろうなと。笑
あと最後の方でバイクの女の人が轢かれちゃうシーン…あれも、悲しいけどやっぱりあったほうが良かったなー。
そしてなんといっても、ジョーがフュリオサに殺されるシーンね。あれね、確かに死に方怖いとは思うのね。痛ったぁーーーーーーーーーー!!!!!!ってなるグロさというか。だからカットされちゃうの仕方ないのかもしれないのね。
ただ、一つ言えるのは、そこカットするとジョーが死んだこと全然分かんないっていう。こんなテイストの映画なのにそこ奥ゆかしくしてどーすんの?って初めて観た人は思ったと思う。
めちゃくちゃ物足りない。説明も足りない。
本当はもっと明白なんだよ〜…
最後に死体出てくるから分かるでしょ、という理屈かもしれないけども、やっぱりその瞬間その瞬間の理解がないと没入できないのよ…
「?」が勝っちゃう、、
なので、あれがみんなが褒めてるマッドマックスなのか〜、私的に大したことないな。と思っている視聴者いっぱいいると思うんだけど、まじで!まじで違うの、もっと本能が「イイ…!」ってなるいい映画なの…!気持ち悪いかもしれないけど、だって本当なんだもん…!!って、全市に叫びたい。(控えめ。)
無念。
でもやっぱり構成は好きだなぁ。
あの「この世界の当然のこととして説明せずに淡々とやる」感じが没入感を高める。
なんか分からんけどこの、ジョーの支配する国では、英雄たちの魂の館に導かれることが最大の名誉であり、名誉の死を果たすことが彼らの最終目標なのだな、とか
なんか分からんけど、命を賭けたそれこそ名誉の死の時には、口元に銀色のスプレーをかけるんだな、なんか鼓舞してんのかな、とか
ギターとか打楽器を積んだ大型車があって、彼らは戦闘要員ではなくて戦闘員を鼓舞するためのものなんだな、とか。
この荒廃した世界の文明として、あまりに当然のこととして淡々と描かれるので、なんというか…それがもうここはそういう世界なのだという納得感?というか、そういうのがある。
さらに、イモータン・ジョーの配下の者たちは皆ジョーを尊敬の眼差しで見ていて、「俺はあいつが気に入らない」などという輩もおらず、本当に一つの宗教として世界観として完成している。
その中で、ジョーも含めて、厳しい環境を生き抜くために、ひたむきに自分が信じるものとか欲しいもののために命を賭してる感じがいいんだよねぇ…
うーん。うまく言えない。
皆が平等に、ただその人を生きているというのかな…上から見下ろしている人が誰もいなくて、ジョーも含めてみんな真っ向勝負という感じ。
そしてそれを可能にしているのが、すべての人間に平等にのしかかる荒廃した世界ですよね。
あの環境のもとだからこそ、変な余裕がなくて良い。
でも、何より…
やっぱりあのギターのキャラが一番好き…笑
BGMに音が加わってかっこよくなったと思いきや、作中のキャラが鳴らしてる音!という。
ほんとあれかっこいい。好き。大好き。
やっぱりこの映画の良さを文章で表現するのは難しいので、もう、観ていただくしかない…
また映画館でやらないかなー!